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ニュースリリース
エレベーターが自律搬送ロボットの動作状況を「音声」と「光」で
案内することで利用者の状況判断をサポート
案内することで利用者の状況判断をサポート
「タップホスピタリティラボ沖縄」での実証実験を実施
※ 掲載のデータは発表当時のものです。価格・仕様について変更する場合もございます。
三菱電機ビルソリューションズ株式会社(取締役社長 織田 巌、本社:東京都千代田区)は、自律搬送ロボットがエレベーターに乗降する際、ロボットの動作情報を従来の「音声」に加えて「光」でも案内する実証実験を、株式会社タップ(代表取締役会長兼社長 吉田 亮一、本社:東京都江東区)が運営する「タップホスピタリティラボ沖縄(沖縄県うるま市、以下、THL沖縄)」にて、10月下旬に開始し、2025年3月まで実施する予定です。
今回の実証実験で用いるエレベーターから「音声」で案内する技術は、三菱電機株式会社(執行役社長 漆間 啓、本社:東京都千代田区、以下、三菱電機)と株式会社国際電気通信基礎技術研究所(代表取締役社長 浅見 徹、所在地:京都府相楽郡、以下、ATR)が開発した「ヒューマンファシリティインタラクション(HFI)機能※1」を活用しています。
近年、オフィスビルや商業施設などにおいて、清掃や警備、搬送等さまざまなサービスロボットの導入が進んでおり、エレベーターと連携することで、フロア間の移動を自動化できる技術・サービスも実用化されています。オフィスビルの効率的な運用には、人とロボットがエレベーターに同乗してフロア間を移動することが求められますが、人とロボットがエレベーターに同乗する際には、現在はロボットの動作情報がエレベーターの利用者に伝わらず、利用者の困惑の招きや、移動の妨げになる等の課題があります。特に外国人や聴覚に障がいがある方に対しては、「音声」だけでは動作情報が伝わらないといった状況も存在します。
これらの課題解決による建物内の効率的な運用に向け、当社はエレベーター側から「音声」と「光」で案内することで利用者の状況判断をサポートする「HFI機能」に対するユーザーの受容性を検証するべく、実証実験を実施します。 本実証実験は、自律搬送ロボットのエレベーターでの移動を支援する当社のプラットフォーム「Ville-feuille®(ヴィルフィーユ)※2」の「ロボット移動支援サービス」を導入いただいた「THL沖縄」にて、「HFI機能」を開発した三菱電機の協力も得て実施します。
※1 HFI:Human-Facility Interactionの略。人とビル設備とのインタラクション機能に関わる研究であり、
音声だけでなく表示やジェスチャなど多様なモダリティを含む機能です。本機能は三菱電機とATRが開発
し、以下のとおり2024年8月27日 に広報発表を実施しています。
「エレベーターがロボットの動作を音声で伝えるヒューマンファシリティインタラクション機能を開発」
https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2024/0827-a.pdf
※2 Ville-feuille:エレベーター、空調、照明、サービスロボット、入退室管理システムなどのさまざまなビル内設備の稼働データやセンシングデータなどを収集・蓄積し、データ処理を行うIoTプラットフォーム
1.「HFI機能」の音声と光の案内を用いて、ロボットの動作情報をエレベーター利用者に伝達することによる有効性・効果を検証
<「HFI機能」に光による案内を追加した効果の検証について>
聴覚に障がいのある方などに対して、より利用しやすい環境を作るために、信号機を模した照明をエレベーターの乗り場に設置します。ロボット移動時のエレベーター利用者の状況判断を「照明」でサポートすることで、利用者の困惑の軽減や誤乗車の防止が可能と考えており、ユーザーの受容性についての検証を行います。今回の実証は日本語のみで。将来的に多言語対応を予定しています。
2.エレベーター扉とロボットの移動をエレベーターが検知し、ロボットが移動する際にエレベーターから音声と光で案内することによるユーザーの受容性を検証
<アナウンスされる「音声」と「光」の内容について>
利用者の判断をサポートするために、ロボットの動作状況に応じて青、緑、赤の3種類の照明が点灯し、音声をアナウンスします。
(状況1)ロボットがエレベーターの利用を申請後、エレベーターが到着するまで
照明:青色
音声:『こちらはロボットと共用のエレベーターです。次のエレベーターにロボットが乗車します。お客さまはお先に乗車してください』
(状況2)エレベーターが到着し、扉が開いてロボットが乗車しようとする前まで
照明:緑色
音声:『ロボットはエレベーターを待っています。お客さまに続いてロボットが乗車します。お先にご乗車いただき中央付近を広く開けてお待ちください』
(状況3)ロボットがエレベーターに乗車し始める時から乗車し終わるまで
照明:赤色
音声:『ロボットが乗車します。扉付近を広く空けて経路の確保にご協力ください』
『安全の確認を行っています。ロボットから離れてお待ちください。安全の確認が取れ次第の出発となります。
今しばらくお待ちください』
『安全のため、これからのご乗車はお控えいただき、閉まる扉にご注意ください』

実証実験の様子:「HFI機能」によるロボットが人とエレベーターに同乗する際の案内場面
今回の「THL沖縄」での実証実験により、エレベーターの利用者が感じた印象評価を踏まえ、「HFI機能」向上の検討や市場ニーズの評価を進めます。またホテルにとどまらず、オフィス・病院・商業施設・工場・交通機関などの施設における運用効率の向上や人手不足の解消に貢献するとともに、人とロボットが安全に共存できるロボットフレンドリーな環境の整備を目指します。
1.スマートシティ・ビルIoTプラットフォーム「Ville-feuille®」について
ビル内設備の稼働データやセンシングデータなどを収集・蓄積し、AIやビッグデータ解析などの最先端技術を活用してデータ処理を行うIoT プラットフォームです。運用コストの削減、ビルの価値向上など、ビルオーナーが抱える課題を解決するさまざまなサービスを提供します。また、プラットフォームのAPI※3を開示※4することで、サービス運営企業などが「Ville-feuille®」上に独自のアプリケーションを実装可能となり、ビルオーナー向けに設備データを活用した各種サービスの提供が可能です。
2.ロボット導入促進に向けた当社のこれまでの取り組み
当社は、2020年に「Ville-feuille®」を活用した「ロボット移動支援サービス」を発売し、ロボットとエレベーターの連携を可能とする「エレベーター連携」機能の提供を開始しました。以降、2021年に「入退室管理システム連携」機能、2022年に「エレベーターに人とロボットが同乗する機能」、2023年に「Ville-feuille®」と他社製エレベーターとの連携」を実現するなど、ロボットの建物内での円滑な移動を支援するための製品を開発・提供しています。
「THL沖縄」に向けては、2023年6月から「ロボット移動支援サービス」を提供し、ロボットが移動しやすい環境の構築と、サービスロボットの導入促進による省人化・省力化に向けた取り組みを推進しています。
※3 API:Application Programming Interface
※4 当社との「パートナー企業」契約が必要です
1987年の創業以来、全国のホテルをユーザーに持ち、宿泊施設に必要な数々のシステムをソフトウエア機能として提供しているホテル専門のソリューションベンダー。 | ||
情報通信 | ||
〒135-0016 東京都江東区東陽2-2-4 マニュライフプレイス東陽町1F | ||
TEL:03-5683-5311 FAX:03-5683-5310 | ||
代表取締役社長 吉田 亮一 | ![]() |
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未上場 | ||
8000万円 | ||
1985年3月 | ||
https://www.tap-ic.co.jp/ |
THLは、株式会社タップが観光・宿泊業界におけるDX推進につながる実証実験を行う施設として、産学官連携により2023年6月に開業しました。宿泊施設における生産性向上、快適性向上、従事者の待遇改善、ビッグデータを活用した消費機会拡大の可能性の模索やDX時代の社会インフラ集中管理システムの実用化の構築などを行っています。また、THLの運営を通じてホテルの新しいサービスの創出、新しい旅のスタイルの提案、ロボットとの共生による障がいのある方の自立支援の実証が進められています。
「Ville-feuille」は三菱電機株式会社の登録商標です。
以上
報道関係からのお問い合わせ先
〒100-8335 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
TEL: 03-6206-5030 MAIL: a_mebs_press@meltec.co.jp
お客様からのお問い合わせ先
〒100-8335 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号
お問い合わせフォーム:https://www.mitsubishielectric.co.jp/smartbuilding/contact/